第一容疑者

第一容疑者 DVD-BOX

第一容疑者 DVD-BOX

かなり前にNHKで放映されたものをちょっと観て、これはおもしろいと思い、DVD-BOXを購入したのですが、忙しさにかまけて観ていませんでした。連休中、事務所で仕事する合間に、第1話の前半だけを観てみましたが、やはり、おもしろいなと思いました。事件の描き方だけではなく、警察内部での様々な人間関係も丁寧に描かれていて、20年も前に、こういった作品を既に製作していた英国は、さすがだなと感じます。ヘレン・ミレン主演で、ヘレン・ミレンは、この作品でエミー賞を受賞しています。
第1作は、1990年に製作されたもので、当時の英国刑事警察の様子が描かれていて、興味深いものがあります。この作品は、英国警察で新人研修用に使われていた(今でも使われているかはわかりませんが)と言われているので、かなりリアルに作られているのでしょう。刑事部屋の様子が、日本のそれを知っている私から見ても、とてもリアルです。出演者が、どこでも、のべつまくなしに喫煙するのが印象的で、時代の違いを感じさせられます(あれほど喫煙していた警察官たちは、その後の禁煙の流れの中できつかっただろうなと妙な感慨も抱きました)。警察内に、録音取調室、というプレートがかかった部屋があり、全面的に録音しているわけではないようですが、重要な取調べは録音する(録画まではしないものの)ということで運用されていたことがうかがわれます。
最終話が、NHKのBSでは放映されたものの、DVD化はされていないとのことで、是非、DVD化してほしいものだと思いつつ、今後、ぼちぼちと、徐々に観たいと思います。

2011年07月17日のツイート

<脳死>「人の死」根付かぬ日本 小児臓器提供進まず

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110718-00000023-mai-soci

成人は脳死から数日で心停止に至ることが多いが、小児は心停止まで長期間にわたる場合がある。小児科医は「(臓器移植が進む欧米各国のように)『脳死は人の死』とする死生観が日本に根付かない限り、特に小児の脳死臓器提供は増えないだろう」と指摘する。

海外での移植などを支援しているNPO法人「日本移植支援協会」によると、これまで年間5〜10人ほど渡航移植を支援してきたが、改正法施行後は国内での臓器提供が増えたため支援は1人のみに減った。協会の高橋和子理事長は「渡航移植の自粛を求めるイスタンブール宣言(08年5月)の採択の影響もあり、施行後も小児の臓器提供が1例しかない現状は、小児の移植希望者にとっては非常に苦しい」と語る。

理屈の上では、脳死に至れば回復の見込みはなく人として死を迎えているということが理解できても、上記の記事にあるような、生けるかのごとき状態では、なかなか死として受け入れがたいというのが、多くの日本人の偽らざる心情ではないかと思います。愛する人との別れの時間は短く、かつ、再びはないもので、その時間をできるだけ充実したものとして過ごしたいといった気持も、脳死を死として受け入れ難いものにさせているのではないかということも感じます。とは言え、臓器移植により生かされるべき命も多数あって、現状を、すぐには急に変えられないとしても、徐々に変えつつ移植も進める、ということを、啓発も含め今後も地道に続けるしかないでしょう。
死生観にもかかわり、非常に難しい問題であると痛感します。